ベトナム、トランプ関税交渉で進展も重要な課題未解決

トランプ政権による90日間の猶予期間が7月初めに終了すると、ベトナムの輸入品には46%の関税がかけられる。
ベトナム、ハイフォンの港に向かうコンテナ船(ロイター通信)

ベトナム商工省は15日、トランプ米政権との相互関税をめぐる交渉について、「大きな進展を遂げたが、重要な課題は未解決であり、さらなる分析と対話が必要である」と明らかにした。

ベトナムは相互関税の交渉期限が来月初旬に迫る中、ワシントンDCで6月9~12日にかけて米当局と協議を行った。

トランプ政権による90日間の猶予期間が7月初めに終了すると、ベトナムの輸入品には46%の関税がかけられる。

ベトナムの25年5月の対米貿易黒字は前年同月比42%増、122億ドル(約1兆7620億円)に急増した。

ベトナム共産党は最大の輸出市場である米国の関税を回避したい構えだ。相互関税は輸出用商品の製造に多額の投資を行っているベトナムの経済に悪影響を与える可能性が高い。

米国の交渉団はベトナムに要求リストを提出。ベトナム商工省はこれを「非常に厳しい内容」と表現した。

それには中国からの工業材料や部品の輸入依存度を削減する措置などが含まれている。

商工省は声明の中で、両国の代表団は問題点の隔たりを縮小し、相互に受け入れ可能な解決策に向け作業を進めていると述べた。

ベトナムの24年の対米貿易黒字は1235億ドル(約17兆8350億円)であった。

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