ベトナム首相、トランプ政権との貿易合意に期待感示す

トランプ政権による90日間の猶予期間が7月初めに終了すると、ベトナムの輸入品には46%の関税がかけられる。
ベトナム、首都ハノイ郊外の縫製工場(ロイター通信)

ベトナムのファム・ミン・チン(Pham Minh Chinh)首相は25日、トランプ米政権との関税交渉が大きく前進し、来月初めまでに合意に達する見込みであると明らかにした。

ベトナムは相互関税の交渉期限が来月初旬に迫る中、ワシントンDCで何度も協議を行っている。

トランプ政権による90日間の猶予期間が7月初めに終了すると、ベトナムの輸入品には46%の関税がかけられる。

ミン・チン氏は中国・天津の世界経済フォーラムで、トランプ政権と関税問題について頻繁に連絡を取っていると語った。

またミン・チン氏は「2週間以内に結果が出ると期待している」と述べた。「ベトナムと米国は関税問題について深い理解を共有しています...良い結果が実現することを願っています」

ベトナムと米国の最新の直接協議は先週終了した。

ベトナム共産党は最大の輸出市場である米国の関税を回避したい構えだ。相互関税は輸出用商品の製造に多額の投資を行っているベトナムの経済に悪影響を与える可能性が高い。

しかし、ベトナムの25年5月の対米貿易黒字は前年同月比42%増、122億ドル(約1兆7670億円)に急増。トランプ政権は貿易赤字の解消を目指している。

ロイター通信は以前、米国がベトナムに要求リストを提出したと報じ、ベトナムの当局者はこれを「極めて厳しい内容」と評価した。

米国はベトナムに対し、同国で組み立てられた後、米国に輸出される製品に中国の機器や技術を取り入れないよう圧力をかけている。

ベトナムの24年の対米貿易黒字は1235億ドル(約17兆8940億円)であった。

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