◎ベトナムは世界で最も麻薬犯罪に厳しい国のひとつだが、黄金の三角地帯(タイ、ラオス、ミャンマー)に近く、密売の経由地として利用されているようだ。
ベトナムの警察は28日、歯磨き粉のチューブに麻薬50kgを隠して密輸したとして、65人を逮捕したと発表した。
国営メディアによると、この事件はベトナム航空・パリ発ホーチミン行きの客室乗務員4人が先月逮捕された事件に関連するものだという。
この客室乗務員4人は歯磨きチューブ内に隠されていた麻薬60kgを機内に持ちんだとして逮捕された。その中にはエクスタシー、ケタミン、コカインが含まれていたようだ。
4人が機内に持ち込んだチューブ327本のうち、約半分に麻薬が入っていた。捜査当局によると、4人はその中に麻薬が入っていることを知らず、歯磨き粉を運ぶよう指示されていたという。
警察は28日の声明で、「当局は今週、同じルートでベトナムに麻薬が密輸されたことを突き止め、65人を逮捕した」と明らかにした。
65人は麻薬密売組織の構成員や関係者とみられ、客室乗務員を使って麻薬を密輸していたようだ。
国営メディアによると、65人は麻薬売買、輸送、保管を含むさまざまな容疑で起訴される見通し。
警察はこの組織がフランスに留学・在住するベトナム人を使って麻薬を密輸していると疑っている。
空港経由で持ち込まれた麻薬は国内の配送サービスによってギャングや売人の手に届くとみられる。
当局によると、2023年第1四半期(1~3月)の航空路で押収した麻薬の量は過去5年間の合計を上回ったという。
ベトナムは世界で最も麻薬犯罪に厳しい国のひとつだが、黄金の三角地帯(タイ、ラオス、ミャンマー)に近く、密売の経由地として利用されているようだ。
べトナムで600g以上のヘロイン、2.5kg以上の覚醒剤を所持または密輸したり、一定量以上の麻薬を製造・販売した場合は死刑に処される可能性がある。