◎デモ隊はサントキ政権が総選挙を2025年に延期しようとしていることに抗議した。
2023年3月24日/スリナム、首都パラマリボの国会前、抗議デモに備える機動隊(Steve Tjin/AP通信)

スリナムの首都パラマリボで24日、サントキ(Chandrikapersad Santokhi)大統領に抗議する集会が開かれ、数百人が参加した。

デモ隊はサントキ政権が総選挙を2025年に延期しようとしていることに抗議した。

この選挙は昨年、「公平な選挙システムを構築するまで選挙は実施すべきでない」という最高裁の判決を受け、延期が決まった。

サントキ氏は今週、選挙法改正を主導する委員会を新たに設置し、2カ月以内に必要な法案を提出すると発表。国会議長は「2カ月では難しい」という見方を示したが、政府は可能な限り早く法改正を進めるとした。

しかし、活動家たちは1週間以内に法案を承認し、年内に総選挙を実施するよう求めている。

デモに参加した女性はAP通信の取材に対し、「遅れたらもっと激しく抗議する」と語った。

サントキ氏に抗議するデモは先月中頃以来2度目。この時は電気、燃料、水道料金の高騰を招いた政府の補助金廃止に反対する暴徒が国会を襲撃、100人以上が逮捕された。

警察は機動隊を国会周辺に配備、バリケードを設置し、暴徒の襲撃に備えた。

あるデモ参加者は国会前で、「これが民主主義か!バカヤロウ」と叫んだ。

サントキ政権は国際通貨基金(IMF)の歳出削減要請に基づき、電気、燃料、水道の補助金を段階的に廃止している。先月の消費者物価指数(CPI)は前年同月から58%上昇。多くの市民が厳しい生活を余儀なくされている。

サントキ政権はIMFの要請に応えることができず、この1年融資を受け取っていない。IMFは2021年末に約7億ドルの融資を承認したが、実際に融資したのは1億ドルほどである。

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