国連WFP、ロヒンギャ難民への緊急支援要請「飢餓のリスク高まる」
▽WFPは4月からロヒンギャ難民への食糧配給を月12ドル50セントから6ドルに削減する可能性があるとしている。
.jpg)
国連世界食糧計画(WFP)は7日、国際社会に対し、バングラデシュでの活動資金が不足しているとして、緊急支援を要請した。
WFPは声明で、「資金不足は世界最大の難民居住区で生活するロヒンギャ難民への配給削減につながる」と述べ、支援を呼びかけた。
WFPは4月からロヒンギャ難民への食糧配給を月12ドル50セントから6ドルに削減する可能性があるとしている。
ミャンマー軍政による2017年の弾圧で殺害されたロヒンギャは1万3000人と推定され、少なくとも200の村が焼き払われ、100万人以上が国外退避を余儀なくされた。
バングラデシュのコックスバザール地区には100万人以上のロヒンギャが避難し、世界最大の難民キャンプを形成している。
WFPはトランプ米政権の対外援助停止がロヒンギャ支援に影響を与えたかどうかを明らかにしていない。
ロイター通信は関係者の話しとして、「米国はロヒンギャに対する最大の援助国であったため、その可能性が高い」と伝えている。
WFPバングラ担当ディレクターは声明の中で、「ロヒンギャ難民は人道支援に完全に依存している」と強調。「配給削減は彼らを飢餓のどん底に追いやり、その結果、生き延びるために自暴自棄な手段を取らざるを得なくなる」と警告した。
またディレクターは配給削減の可能性について、「ロヒンギャコミュニティおよびバングラ政府と連絡を取り始めている」とした。
ロイター通信によると、反体制派の支配下に置かれるミャンマー西部ラカイン州で飢餓が拡大し、その結果、7万人のロヒンギャが昨年、バングラに逃れたという。
WFPは現在の配給体制を維持するために1500万ドルが必要と見積もっている。