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パキスタン・アフガン国境紛争、トルコ大統領が仲介に乗り出す

今回の衝突は先週、アフガン・タリバン暫定政権がパキスタン軍による週末の空爆への報復として攻撃を開始したことが発端となっている。
2026年2月28日/アフガニスタン、カンダハルの避難所(AP通信)

トルコのエルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は4日、パキスタンとアフガニスタンの国境地域で武力衝突が続く中、両国間の停戦再開に向けた仲介を試みる意向を示した。エルドアン氏はパキスタンのシャリフ(Shehbaz Sharif)首相と電話会談を行い、パキスタン国内でのテロ攻撃を強く非難するとともに、トルコが両国の停戦合意の再構築に貢献すると表明した。今回の衝突は先週、アフガン・タリバン暫定政権がパキスタン軍による週末の空爆への報復として攻撃を開始したことが発端となっている。

現在の衝突は昨年10月にカタールとトルコが仲介して成立した停戦を事実上崩壊させた。この停戦は当時、両国が戦争寸前の緊張状態にあった際の対策として結ばれ、イスタンブールでの協議を経て延長と交渉継続で合意していたが、その後交渉は進展せず停滞していた。

エルドアン氏は電話会談の中で、地域の安定と平和を促進するために可能な支援を行う意向を伝えた。パキスタン首相府は停戦仲介の提案を直接確認しなかったものの、両首脳がアフガン国境線における緊張状態について意見交換を行い、地域の安定と平和の追求に向けて緊密な連絡を維持することで一致したと述べた。

一方、パキスタン陸軍のムニール(Asim Munir)参謀長は4日、持続的な平和はアフガン側がパキスタン国内を標的とするテロ勢力との関係を断つかどうかにかかっているとの認識を示した。またムニール氏はアフガン領内からのテロ攻撃を「容認できない」と批判し、パキスタンは必要な対応を取ると警告した。

タリバン暫定政権からはエルドアン氏の仲介提案に関する公式コメントは出ていないが、カブールでは先にトルコ外相とアフガン外相との間で衝突状況について協議が行われたとの報道もある。詳細は明らかになっていないものの、外交的な接触が進められていることは示唆されている。

衝突が続く両国の国境地域では、双方が相手側に多大な損害を与えていると主張。報道機関が現地への立ち入りを禁じられる中、死傷者数や戦果を巡る主張は大きく食い違っている。国際社会は両国の戦闘激化を深刻な地域不安定化要因とみなし、衝突の拡大を懸念している。

このため、停戦再開に向けた外交的な働きかけが進むかが今後の焦点となる。

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