◎カンボジア政府と韓国の天宙平和連合が共同開催したイベントには、複数の元指導者や政府高官が直接またはオンラインで参加した。
2016年7月16日/ニューヨークの会見場、ドナルド・トランプ氏とマイク・ペンス州知事(Doug Mills/The New York Times/Getty Images)

韓国の現地メディアによると、米国のドナルド・トランプ前大統領とマイク・ペンス前副大統領が週末にソウルで開催されたグローバルフォーラムで演説し、北朝鮮への対応をめぐってジョー・バイデン大統領を批判したという。

カンボジア政府と韓国の天宙平和連合が共同開催したイベントには、複数の元指導者や政府高官が直接またはオンラインで参加した。

天宙平和連合は合同結婚式で有名な韓国統一教会の関連団体のひとつである。

AP通信によると、イベントにはカンボジアの独裁者であるフン・セン首相、ペンス氏、潘 基文(バン ギムン)前国連事務総長らが出席し、演説を行った。

トランプ前大統領は13日に上映された録画ビデオメッセージでバイデン大統領を批判した。

トランプ前大統領は演説の中で北朝鮮がミサイル発射実験を繰り返していることに言及し、「私が大統領だったら現在のような状況には決してならなかった」と主張した。

北朝鮮の金正恩 党総書記は2018年の米朝首脳会談後、核兵器と大陸間弾道ミサイル(ICBM)の開発を一時的に停止したが、翌年には米国の同盟国である韓国を脅かす短距離ミサイルの実験を再開し、西側諸国に揺さぶりをかけた。

トランプ前大統領は在任中に3回、キムと会談している。キムは2019年2月の会談で、核能力の一部放棄と引き換えに米国主導の経済制裁を大幅に解除するよう求めたが、トランプ前大統領は要求を受け入れず、交渉は崩壊した。

キムは今年1月だけで7回ミサイル発射試験を行い、核兵器とICBMの開発再開を示唆している。

韓国の専門家によると、北朝鮮は同盟国中国で開催中の北京2022冬季五輪が終わり次第、兵器開発を再開し、軍事パレードなどのデモンストレーションを増やす可能性があるという。

北朝鮮は西側が経済制裁を解除するのであれば対話に応じる姿勢を見せているが、米国や日本を含む主要国は核開発の放棄と完全なる非核化、拉致問題、その他の様々な問題を解決するとキムが約束しない限り、制裁緩和に向けた交渉には応じないと誓っている。

一方、フォーラムの主催者によると、ペンス氏は週末の演説で中国とロシアの関係が深まっていることに懸念を表明し、両国が民主的な近隣諸国の安全保障に大きな影響を与えていると警告したという。またペンス氏は、朝鮮半島の非核化を訴えた。

ペンス氏は韓国の保守系大統領候補のユン・ソクヨル氏や、与党のイ・ジェミョン候補の外交政策アドバイザーらとも会談した。両陣営の選挙関係者によると、ペンス氏は主に北朝鮮情勢について話したという。

北朝鮮の経済は2年間にわたる厳しい国境閉鎖、中国との貿易停止、気候変動、経済制裁の影響でひどく疲弊しており、一部地域では餓死者も報告されている。

2019年6月30日/北朝鮮と韓国の非武装地帯、ドナルド・トランプ大統領と金正恩 党総書記(Susan Walsh/AP通信)

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