トランプ氏、韓国の関税率引き上げ示唆、貿易協定の履行求める
トランプ氏は自身のSNSに声明を投稿。韓国から輸入される自動車、木材、医薬品などに適用している関税率を現在の15%から25%へ引き上げると表明した。
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トランプ(Donald Trump)米大統領は26日、韓国との貿易協定が同国議会で承認されていないことを理由に、韓国製品に対する関税を引き上げる方針を示した。トランプ氏は自身のSNSに声明を投稿。韓国から輸入される自動車、木材、医薬品などに適用している関税率を現在の15%から25%へ引き上げると表明した。両国は昨年、貿易枠組みで合意したが、依然として履行には至っていない。
トランプ氏は声明で「我々の貿易協定は米国にとって極めて重要である」と強調し、これまで米国側は合意に基づいて迅速に関税引き下げを行ってきたと強調した。また「我々は貿易相手国にも同様の行動を期待している」と述べ、韓国側の遅れを批判した。
両国は2025年7月に貿易協定に合意し、米国は韓国からの輸入品に対する関税を多くの品目で引き下げ、韓国は米国内への投資を拡大することで合意していた。この枠組みは同年10月にも両首脳によって再確認されたが、韓国国会による承認手続きの遅れが続いている。トランプ政権はこの投資額を3500億ドル規模と位置付け、米国経済にとって重要な協定であると説明していた。
この協定は両国間の関税の引き下げだけでなく、韓国による米国への大規模な投資とエネルギー購入も含む包括的な内容であり、実現すれば両国経済にとって大きな影響を与えるとみられていた。しかし、国会承認を巡る政治的な対立や法的手続きの複雑さが障壁となっている。トランプ氏はこれを受け、相手国の履行がない限り関税を元の水準に戻す選択肢を示した形だ。
韓国側は現時点で正式な通告を受け取っていないとし、対応を協議するため産業通商資源部の担当閣僚を米国に派遣する意向を示していると報じられている。関税引き上げが実際に発動された場合、米韓両国の経済関係や地域のサプライチェーンに影響を及ぼす可能性があるとの見方も出ている。特に韓国の自動車産業や医薬品輸出企業など、米国市場への依存度が高い分野への打撃が懸念されている。
今回の措置は、トランプ政権が貿易交渉において関税を外交カードとして用いる戦略の一環とみられている。EUやカナダなどに対しても関税をめぐる圧力を掛けており、国際貿易環境の不確実性を高めている。またトランプ氏領の関税権限の法的根拠を巡っては米国内で異論があり、最高裁での判断が必要になるとの見方も出ている。
米韓関係は安全保障面では強固な同盟関係にあるものの、貿易問題をめぐる摩擦は両国間の新たな課題となっている。韓国政府は引き続き協議を通じて解決策を模索するとしているが、今後の交渉の行方が注目される。
