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米国と台湾が貿易協定締結、関税率15%に引き下げ

台湾は米国から輸入する製品に対して従来課してきたほとんどの関税を撤廃するか大幅に引き下げ、米国へ輸出する製品には15%の関税が適用されることになる。
2026年1月29日/台湾、新竹市の通り(AP通信)

トランプ米政権は12日、台湾との貿易協定で合意に達し、台湾が対米輸出品にかけてきた関税障壁のほぼ全てを撤廃・削減することで合意したと発表した。通商代表部(USTR)が明らかにした。この協定は双方の経済関係を強化し、米国の貿易不均衡是正を目的としている。

協定によると、台湾は米国から輸入する製品に対して従来課してきたほとんどの関税を撤廃するか大幅に引き下げ、米国へ輸出する製品には15%の関税が適用されることになる。この15%は日本や韓国などアジア太平洋地域の他の主要貿易相手国と同等の水準である。

この動きは、米国が台湾製コンピューターチップやハイテク製品に依存している現状を踏まえたもので、2025年11月までの11カ月間で台湾からの輸入により約1270億ドルの貿易赤字が生じているとトランプ政権が報告したことを受けた措置でもある。

協定の署名式はワシントンDCで行われ、米側からはグリア(Jamieson Greer)通商代表部代表とラトニック(Howard Lutnick)商務長官が出席し、台湾側からは副総督ら政府高官が出席した。グリア氏は声明で「トランプ(Donald Trump)大統領のアジア太平洋地域におけるリーダーシップは、重要なパートナーとの繁栄する貿易関係を生み出し、米国民の経済的・国家安全保障上の利益をさらに前進させている」と述べた。

今回の協定には相互投資の枠組みも含まれており、台湾は半導体、人工知能(AI)、エネルギーなどの分野で今後数年間にわたり米国への投資を大幅に拡大することを約束した。台湾政府は最大で2500億ドルの信用保証を提供し、中小企業の米国市場への進出を支援する計画を示しているほか、主要企業であるTSMC(台湾積体電路製造)は米国内でのチップ生産と研究開発に1650億ドルを投じる意向を表明している。

これにより米国は台湾産品に対する関税率を15%に維持する一方、特定のチップ関連製品については優遇措置を検討することとなり、ハイテク製造業の供給網の強化につながる見込みだとしている。

台湾側はこの協定を歓迎し、経済的な利益のみならず、米国との関係深化にも寄与するとの評価が出ている。一方、中国は台湾とのこうした経済協力に強い反発を示し、米台関係が今後の地域情勢や米中関係にどのような影響を与えるかが注目される。

協定は今後両国の立法機関などによる承認手続きを経て、段階的に実施される見込みであり、世界の貿易構造や半導体産業を巡る勢力図にも影響を与える可能性がある。

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