◎行方不明者がいるかどうかは明らかになっていない。
中国の国営メディアは21日、チベット自治区ニンティ市の高速道路トンネル出口付近で発生した雪崩について、救助活動が終了し、計28人の死亡が確認されたと報じた。
中国中央テレビ(CCTV)によると、雪崩は18日遅くに発生し、多くの車が巻き込まれた。
地元の救助隊は暴風と気温の上昇が雪崩を引き起こしたという見方を示している。
行方不明者がいるかどうかは明らかになっていない。
CCTVは21日までに53人が救助され、そのうち5人は重傷と伝えている。
救助活動に参加した隊員は1350人、投入された重機は236台。雪崩の影響を受けた範囲は7.5kmに達した。
ニンティ市の平均標高は約3100m。チベット自治区の人気観光地のひとつであり、多くの外国人観光客が訪れる。
今回雪崩が発生した山の標高は4500m近くあり、急斜面が多いという。
地元当局者はCCTVの取材に対し、「気温の上昇で雪が溶けやすくなっており、雪崩のリスクが高まっている」と語った。
ヒマラヤ山脈で雪崩は珍しくなく、パキスタンやインドでも死亡事故が相次いでいる。
インド北部カシミール地方のヒマラヤの麓で昨年11月に発生した雪崩ではインド陸軍の兵士3人が死亡した。
インド北部ウッタラカンド州のドラウパディ・カ・ダンダ山(標高5670m)で昨年10月に発生した雪崩では登山客が巻き諸れ、26人の死亡が確認された。