マレーシア首都でアンワル首相に抗議するデモ、2万人が辞任求める
参加者の多くが黒いTシャツとバンダナを着用。「アンワル辞任」と書かれた横断幕も掲げられた。
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マレーシアの首都クアラルンプールで26日、アンワル(Anwar Ibrahim)首相に抗議するデモが行われ、約2万人が参加した。
デモ隊は生活費の高騰と政府与党が約束した改革が実施されない中、アンワル氏に辞任を要求した。
現地メディアによると、参加者の多くが黒いTシャツとバンダナを着用。「アンワル辞任」と書かれた横断幕も掲げられた。
デモ隊は市内を行進後、中心部の広場に集まり、野党議員らの演説を聞いた。警察は参加者を1万8000人と見積もっている。
アンワル氏は改革派の公約を掲げて22年11月に就任。しかし、財政を改善するための措置、販売・サービス税や補助金の見直しなどを導入し、批判を浴びている。
専門家はこれらの措置が消費者物価の急上昇を招く可能性があると懸念している。
アンワル氏は今週、現金給付、貧困世帯への支援拡大、燃料価格引き下げを約束した。
デモに参加した学生ユニオンの大学生はロイター通信の取材に対し、「最低賃金の引き上げ、大口電力ユーザーへの電気料金引き上げ、販売・サービス税の拡大などが最終的に一般市民に転嫁される可能性がある」と語った。
アンワル氏はこれらの措置について、「主に大企業と富裕層を対象としたもの」と説明しているが、専門家はコスト上昇が最終的に消費者、特に低所得者層と中間所得者層に転嫁される可能性があると警告している。