タイ銀行、オンライン送金に限度額設定、不正送金被害相次ぐ
25年6月のオンライン送金に関連する詐欺事件は約2万4500件報告され、被害額は28億バーツ(126億円)に達した。
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タイの銀行がオンライン詐欺の被害を抑える取り組みの一環として、1日当たりのオンライン送金額に上限を設定するよう義務付けられている。地元メディアが20日に報じた。
これは中央銀行の要請に基づくもので、オンライン送金の限度額を1日あたり5万バーツ(約22万円)としている。
政府は高齢者や若者などを標的とするオンライン詐欺に焦点を当て、様々な対策を導入してきた。
中銀が19日に導入したこの規則は、年間数十億ドルの利益を上げるオンライン詐欺と戦うことを目的としている。
タイとミャンマーの国境付近、カンボジア、ラオスなどは犯罪組織の巣窟となっており、何十万人もの人々がロマンス詐欺、偽の投資勧誘、違法なギャンブル計画などのオンライン詐欺に騙され、これらの犯罪に加担させられたり、最悪の場合、殺害されることもある。
タイや日本など、多くの国が犯罪組織の標的となる顧客の資産を保護するため、銀行にもより踏み込んだ対策を取るよう求めている。
地元メディアによると、オンライン送金の限度額は顧客のリスクプロファイルと銀行の顧客確認規則に基づく評価に応じて、3階層に分けられるという。
最も低いのが5万バーツ、次が20万バーツ未満、そして20万バーツ以上となる。
企業経営者など、特定の条件を満たす顧客は除外される。
地元メディアによると、タイ国内のネットバンキング利用者は約1200万人。25年6月のオンライン送金に関連する詐欺事件は約2万4500件報告され、被害額は28億バーツ(126億円)に達した。