◎タイ王室の資産は400億ドル(約6兆円)以上と伝えられており、「世界一裕福な王族」と呼ばれている。
タイの首都バンコクで3日、ワチラロンコン(Maha Vajiralongkorn)国王(ラマ10世、Rama X)の72回目の誕生日を記念するパレードが行われた。
地元メディアによると、この規模の豪華な生誕祭が開かれたのは16年ぶりだという。
国王の生誕祭は12年周期で行われ、特に縁起が良い日とされる。
ラマ10世の誕生日は7月28日だが、これまでの式典は故アドゥンヤデート(Bhumibol Adulyadej)国王(ラマ9世、Rama Ⅸ)の誕生日である12月5日前後に行われていた。
ラマ9世は隣国ラオス、カンボジア、ベトナムで戦争が続く中、タイの安全保障を確立したとして、世界から尊敬を集めていた。
一方、ラマ10世は君主制の地位が危うくなる中、複数の課題に直面している。
タイ王室の資産は400億ドル(約6兆円)以上と伝えられており、「世界一裕福な王族」と呼ばれている。
ラマ10世とその家族が豪華絢爛なパビリオンから見守る中、広場に集まって人々の中に反対意見を述べる人の姿は見られなかった。
ラマ10世は長年、ドイツで悠々自適な生活を送っていたが、2021年10月以来タイ国内にとどまり、イメージの回復に努めている。
誕生会のフィナーレでは各軍の司令官たちが部隊を率いてラマ10世に忠誠を誓った。