タイ25年1~10月の外国人観光客数、前年比7%減=観光庁
コロナ禍以降、タイの観光産業は急激な打撃を受けた後、政府主導の復興政策によって段階的に回復している。
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タイ観光庁は13日、今年1月1日から10月初めまでの外国人観光客数が前年同期比で7.54%減少したと明らかにした。
それによると、1月1日~10月12日までの外国人観光客数は約2510万人。マレーシアが最も多い361万人、次いで中国が358万人となった。
政府は8月、今年の外国人観光客の予測を3700万人から3300万人に下方修正。パンデミック前の2019年には過去最高となる約4000万人を記録していた。
コロナ禍以降、タイの観光産業は急激な打撃を受けた後、政府主導の復興政策によって段階的に回復している。
パンデミック初期の2020年から2021年にかけて、タイ政府は厳格な入国制限と隔離措置を実施したため、外国人観光客数は2019年の約4000万人から2021年にはわずか40万人程度へと激減した。
観光業はGDPの約20%を占めていたため、経済全体にも深刻な影響を与えた。その後、2022年以降は「テスト&ゴー(Test & Go)」プログラムや入国規制の撤廃により観光が再開され、中国、マレーシア、ロシア、韓国などからの旅行者が急増した。
2023年の外国人観光客数は約2800万人に達し、国際通貨基金(IMF)やタイ観光庁(TAT)は2024年にはパンデミック前水準に近づくと予測していた。
政府は「タイランド4.0」政策の一環として、高付加価値型観光への転換を図り、環境保全やデジタル観光、医療・ウェルネスツーリズムの推進を進めている。
しかし、観光地の過密化や労働力不足、物価上昇などの課題も残っており、持続可能な観光モデルの構築が今後の焦点となっている。