◎戦勝記念塔の周辺に集まった数百人の抗議者たちは政府のコロナウイルス対策を「役立たず」と呼び、甘やかされて育った王族を「無能」と罵り、国の改革を呼びかけながら行進した。
8月13日、タイ警察は首都バンコクで行われた反政府デモをゴム弾と催涙ガス弾で打ち負かし、プラユット・チャンオチャ首相への辞任要求を却下した。
現地メディアによると、バンコクの抗議者に対する警察の攻撃は今週だけで3回確認されたという。
戦勝記念塔の周辺に集まった数百人の抗議者たちは政府のコロナウイルス対策を「役立たず」と呼び、甘やかされて育った王族を「無能」と罵り、国の改革を呼びかけながら行進した。
保健当局のまとめによると、タイの8月13日の新規陽性者数は過去最高の23,418件、直近7日間の平均症例数は約20,000件、死亡者数は180人を超えた。2014年の軍事クーデターで政権を奪取したプラユット首相は、ワクチン調達の失敗と管理不行き届きで厳しく非難されている。
主に若者で構成される抗議者グループは軍のキャンプ内にあるプラユット首相の自宅に向かって行進したが、戦勝記念塔から1kmほどの地点に設置されたコンテナ障壁に阻まれ、停止を余儀なくされた。
警察はコンテナの除去を試みようとする抗議者たちにゴム弾と催涙ガス弾を撃ち込み、投石などで応戦する反抗的な者には特に厳しく対応したと伝えられている。
2013年から2014年に発生した前政権に対する抗議デモを主催し、当時のプラユット将軍を政権に導いたグループのリーダーは最近、プラユット首相への支持を撤回し、反政府デモに参加すると発表した。
リーダーは抗議者たちに、「プラユット将軍を支持していたが、現政権は国民のために行動していない」と語った。「軍は民主主義を否定し、王族の問題を解決せず、コロナ対策に失敗し、国民にそのツケを支払わせようとしています...」
デモは主にコロナウイルス危機に焦点を当てていたが、プラユット首相の辞任、憲法改正、そして物議を醸している強力かつ不透明な王族の改革を求める抗議者および団体も多数確認された。
昨年本格化した抗議デモは当局の取り締まりと法的措置、団体間の抗争などの影響で崩壊したが、コロナの感染拡大と長期化するロックダウンに国民の不満は再び高まり、最近再開された。
タイ王室の資産は400億ドル(約4兆4,000億円)以上と伝えられており、「世界一裕福な王族」と呼ばれている。ラーマ10世はドイツで悠々自適な生活を送っていたが、昨年10月以来タイ国内にとどまり、イメージの回復に努めている。