台湾政府高官、米アラスカ州のLNGプロジェクト現場を視察

トランプ大統領はアジア各国へのLNG輸出が米国が抱える貿易赤字の削減にもつながるとして、各国に購入契約の締結やプロジェクトへの投資を呼びかけてきた。

米アラスカ州の石油パイプライン(Getty Images)

台湾総統府の潘孟安(Pan Men-an)秘書長は7日、米アラスカ州で計画されている液化天然ガス(LNG)プロジェクトの現場を視察したと明らかにした。

これはトランプ政権がアジアの同盟国に売り込んでいるプロジェクトのひとつであり、日本や韓国なども投資を検討している。

トランプ(Donald Trump)大統領はアジア各国へのLNG輸出が米国が抱える貿易赤字の削減にもつながるとして、各国に購入契約の締結やプロジェクトへの投資を呼びかけてきた。

米建設大手グレンファーン・グループは3日、50社がこのアラスカLNGプロジェクトの1150億ドル以上の契約に関心を示していると明らかにした。

潘氏は自身のフェイスブックに声明を投稿。ライト(Chris Wright)米エネルギー長官の招待を受けてアラスカ州で開催された会議に出席したと明らかにした。

このプロジェクトの第1段階ではノーススロープ郡からアンカレッジ地域を結ぶ、約1230キロメートルのパイプラインを新設する予定である。

潘氏は「米国の高官らと地球規模の気候変動や権威主義の課題に直面する民主的なパートナーとして熱心に話し合った」と記している。

頼清徳(Lai Ching-te)総統は先月末、石油や天然ガスを含む米国製品をより多く購入することを約束した。

中国の軍事的圧力に直面する台湾にとって、米国は最大の後ろ盾、最重要同盟国である。

米国は自国を防衛する手段を台湾に提供することを「台湾関係法」で義務づけている。

共和党と民主党両党は中国が台湾を攻撃するのを阻止することが米国の利益になるという考えで一致している。

米通商代表部によると、米国は台湾からはるかに多くの商品を購入しており、24年の貿易赤字は1163億ドルであった。

トランプ政権は台湾に32%の相互関税をかける予定である。

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