◎中国は定期的に台湾海域・空域に艦隊や戦闘機を派遣しており、スパイ気球も新たな威嚇作戦のひとつと情報収集を兼ねているものとみられる。
台湾国防部は3日、中国が台湾上空に4機のスパイ気球を飛ばし、うち3機が空軍基地の近くを通過したと発表した。
台湾では1月13日に総統選と立法委員選(国会)が行われる。中国共産党は軍事力、外交力、経済力を駆使して台湾統一を支持する候補者に投票するよう有権者に働きかけている。
最新の世論調査によると、独立派の民進党候補がリードを保っている。多くの有権者が中国併合を望んでいないということだ。
中国は定期的に台湾海域・空域に艦隊や戦闘機を派遣しており、スパイ気球も新たな威嚇作戦のひとつと情報収集を兼ねているものとみられる。
国防部によれば、4機のうち3機は航空部隊の本拠地である清泉崗空軍基地の近くを東から西へと通過したという。4機目は同盟国日本との貿易拠点である基隆港の北を通過した。
昨年2月に北アメリカ大陸を通過した後、米空軍によって撃墜された中国のスパイ気球は40カ国以上を対象とした軍事連動型空中監視プログラムの一部として、情報信号を探知・収集するために展開されていた。