◎今年5月に就任した与党・民進党の頼清徳 総統は台湾が中国の一部であるという共産党の主張を否定している。
独立国家の台湾が10日、国慶節(建国記念日)を盛大に祝い、民主主義と独立を守ると誓った。
共産党の毛沢東(Mao Zedong)初代国家主席は国民党の蒋介石(Chiang Kai-shek)元総統率いる革命軍を打倒し中国全土を掌握したものの、台湾は分裂から70年以上自治権を守ってきた。
台湾は1990年代に完全な民主主義に移行するまで戒厳令下に置かれていた。
今年5月に就任した与党・民進党の頼清徳(Lai Ching-te)総統は台湾が中国の一部であるという共産党の主張を否定。選挙で敗れた国民党は台湾海峡の両岸をひとつの国家として認める統一主義を堅持している。
頼氏は10日の記念式典で演説。首都台北では航空ショーなどが予定されているが、例年のような軍事パレードは行われない。
台湾への軍事的圧力を強める中国人民解放軍はこの日、台湾海峡の中央線を越えて15機の軍用機を飛ばした。台湾は戦闘機をスクランブル発進させ、海峡に巡視艇を派遣。ミサイル防衛システムを起動した。