◎メタノールを摂取すると臓器障害や脳障害を引き起こす。主な症状は胸痛、吐き気、過呼吸、失明、昏睡など。
乾杯する女性たち(Getty Images)

ラオスのタイ国境近くの観光地で密造酒とみられるアルコールを飲んだ複数の女性が病院に搬送された事件について、オーストラリア当局は22日、2人目の女性がタイ・バンコクの病院で亡くなったと明らかにした。

これにより、全体の死者数は6人となった。

オーストラリア放送協会(ABC)は22日、バンコク市内の病院で治療を受けていた19歳の女性が亡くなったと報じた。

AP通信はラオス警察当局者の話しとして、「この事件に関与した数人が拘束され、取り調べが続いている」と伝えている。

オーストラリア放送協会(ABC)は今週、ラオスのホテル関係者の話しとして、「女性2人は11月13日にチェックアウトする予定だったが、他の宿泊客からこの2人が体調を崩していると連絡を受け、病院への搬送を手配した」と報じた。

その2日前、女性2人は100人以上の宿泊客と一緒に、ホテルからのもてなしとして提供されたラオス産ウォッカを無料で飲んでいたという。

その後、2人は外出し、翌朝ホテルに戻ったとされる。ホテル提供のウォッカを飲んだ他の宿泊客が体調不良を訴えたという情報はないという。

オーストラリア政府は21日、この2人のうち1人が亡くなったと明らかにしていた。

APの取材に応じた当局者の言う逮捕された数人の身元は明らかになっていない。タイのメディアは女性2人が泊まっていたホテルの関係者も警察の事情聴取を受けていると報じた。

米国務省は22日、ラオスに旅行する自国民に対し、「メタノールが入ったアルコールが出回っている可能性がある」と警告した。

イギリス外務省は21日、オーストラリアの女性と一緒に行動していたイギリス国籍の28歳女性がラオスのタイ国境近くでアルコールを飲み、その後亡くなったと明らかにした。

さらに、米国人1人とデンマーク人旅行者2人の死亡も報告されたが、死因は明らかにされていない。

ニュージーランド外務省は22日、自国民の1人がラオスのタイ国境近くで体調を崩し、メタノール中毒の可能性があると明らかにした。

タイのメディアによると、ラオスの一部地域ではメタノールを加えた密造酒が出回っているという。メタノールを摂取すると臓器障害や脳障害を引き起こす。主な症状は胸痛、吐き気、過呼吸、失明、昏睡など。

ラオス政府はコメントを出していない。

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