▽オーストラリアでは23年10月にガザ紛争が始まって以来、ユダヤ人コミュニティへの嫌がらせや暴力が相次いでいる。
オーストラリア・ニューサウスウェールズ州シドニーで反ユダヤ主義的な落書きが多数見つかり、警察が捜査している。
シドニー警察は2日、ユダヤ人が多く住む地区で多くの落書きが見つかったと明らかにした。
それによると、車や民家のブロック塀、カーポートなどにスプレーで落書きされていたという。
オーストラリアでは23年10月にガザ紛争が始まって以来、ユダヤ人コミュニティへの嫌がらせや暴力が相次いでいる。
シドニーとメルボルンにはオーストラリアのユダヤ系住民の85%が住んでいる。
ニューサウスウェールズ州警察は反ユダヤ犯罪を捜査する専門のタスクフォースを24年12月に立ち上げた。
このタスクフォースはこれまでに反ユダヤ関連の犯罪で180人以上を逮捕したと報告している。
イスラエル政府は豪政府が言論の自由を盾に反ユダヤ主義を放置していると非難。今年再選を目指すアルバニージー(Anthony Albanese)首相の頭を悩ませている。
シドニー警察によると、2日に確認された落書きは深夜に書かれたとみられる。
ニューサウスウェールズ州のユダヤ人委員会は2日の声明で、「ユダヤ人社会を脅迫し、恐怖に陥れ、シドニーの社会的調和を不安定にすることだけを目的として、車や家がヘイトスピーチで汚された」と非難した。
1月30日にも同じ地区で3つ落書きが見つかっている。