◎現場はアフガニスタンの国境に近い同州バヌーの基地。爆発物を積んだ車が突っ込み、自爆した。
パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州の陸軍駐屯地で爆発物を積んだ車が爆発し、陸軍兵士12人が死亡、数人が負傷した。陸軍が20日、明らかにした。
それによると、現場はアフガニスタンの国境に近い同州バヌーの基地。爆発物を積んだ車が突っ込み、自爆したという。
陸軍は声明で、「自爆テロ後にTTP(パキスタンのタリバン運動)が駐屯地を攻撃し、銃撃戦の末、戦闘員6人を殺害した」と明らかにした。
この爆発により、外壁の一部が崩壊し、隣接するインフラに被害が出た。基地の建屋本体に被害はなかったという。
現地メディアによると、TTPから分離したイスラム原理主義組織ハーフィズ・グル・バハドゥルが犯行声明を出したという。
カイバル・パクトゥンクワ州はアフガンと国境を接し、テロが多発。その多くにTTPが関与している。
TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、2022年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。
治安当局は18日、カイバル・パクトゥンクワ州の武装勢力拠点を急襲し、10人を殺害したと明らかにしていた。