パキスタン南西部で自爆テロ、13人死亡、30人負傷
テロは州都クエッタ郊外のスタジアム近くの墓地で2日夜に発生。民族主義政党の集会に参加した支持者が狙われた。
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パキスタン南西部バルチスタン州で自爆テロが発生し、少なくとも13人が死亡、30人が負傷した。地元メディアが3日に報じた。
それによると、テロは州都クエッタ郊外のスタジアム近くの墓地で2日夜に発生。民族主義政党の集会に参加した支持者が狙われた。
地元警察の責任者は記者会見で、「爆弾ベストを着たテロリストは保守政党の支持者の近くで自爆した」と語った。
これにより少なくとも13人が死亡、30人が病院に搬送された。警察はテロリストの身体の一部も回収したと報告している。
州政府の報道官はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「クエッタ市内の病院に30人が搬送され、治療や手当てを受けている」と書いた。うち数人は意識不明の重体とのこと。
犯行声明を出した組織は確認されていないが、反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)に疑惑の目が向けられている。
地元メディアによると、集会を開いた政党の議員にケガはなかったという。
中央政府は声明でこのテロを厳しく非難。陸軍と警察が関与したテロリストを追跡していると述べたが、詳細は明らかにしなかった。
バルチスタン州では四半世紀ほど前から政府と分離主義勢力による紛争が続いており、BLAなどの反乱軍は州の資源を分配するよう中央政府に要求。その後、独立を求めて反乱を起こした。
BLAは同国最大の武装勢力TTP(パキスタンのタリバン運動)に匹敵する規模に成長し、安全保障を脅かす大きな脅威となっている。
アフガニスタンと国境を接するバルチスタン州と北西部カイバル・パクトゥンクワ州では近年テロが多発。その多くにBLAとTTPが関与している。
パキスタン軍は現在、バルチスタン州とカイバル・パクトゥンクワ州で対テロ作戦を実施中である。