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パキスタン北西部で自爆テロ、軍兵士2人死亡

事件はアフガニスタン国境に近い同州バンヌで発生。爆発物を積んだ車両が軍の隊列に突っ込み、爆発したという。
パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州のアフガン国境近く、陸軍の兵士(Getty Images)

パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で21日、自爆テロにより軍兵士2人が死亡した。当局が明らかにした。

それによると、事件はアフガニスタン国境に近い同州バンヌで発生。爆発物を積んだ車両が軍の隊列に突っ込み、爆発したという。この攻撃で陸軍の将校と兵士が死亡した。

軍は声明で、攻撃に関与したテロ組織に対する軍事作戦を継続すると強調。「テロリストを1人残らず粉砕する」と述べた。専門家はこの警告について、パキスタンとアフガンとの間で高まる緊張を反映していると分析している。

カイバル・パクトゥンクワ州は国軍と武装勢力との戦闘が続く不安定な地域であり、その多くに同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)が関与している。今回の攻撃を受け、政府高官は「国家の安全を守るため、テロリストの排除に全力を尽くす」と述べた。

現時点で犯行声明を出した組織は確認されていない。しかし、軍統合参謀本部や治安当局はTTPが関与した可能性が高いとみている。TTPは過去にも軍や警察を標的とした自爆・待ち伏せ攻撃を繰り返してきた。政府はTTPがアフガン国内に拠点を置いていると非難してきたが、アフガンのタリバン暫定政権はこれを否定している。

今回の自爆攻撃は2日前に発生した同州で発生した襲撃と関連している可能性が指摘されている。この攻撃では軍兵士11人と少女1人が死亡、地元警察は実行犯をアフガン国籍の男と説明している。パキスタン外務省はこの事件を受け、駐アフガン大使を召喚し、強い抗議を伝えた。

パキスタン国内では近年、TTPに加えて反政府勢力バルチスタン解放軍(BLA)などのテロ組織による暴力も増加しており、治安情勢は非常に厳しい状態が続いている。また、これらの事件はアフガン国境での緊張をさらに悪化させ、外交・軍事両面での対立が深刻化している。

パキスタンのシャリフ(Shehbaz Sharif)首相やザルダリ(Asif Ali Zardari)大統領は21日、死亡した兵士2人を追悼するとともに、攻撃を非難し、国家としてテロとの戦いを継続すると誓った。国際社会もこの地域の安定化に向けた支援を呼びかけているが、具体的な進展は見えない。

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