パキスタン北西部で自爆テロ、兵士11人と少女1人死亡
攻撃はアフガン国境に近い同州内で発生、自爆犯が爆発物を積んだ車両で軍の検問所に突入した。
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パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で17日夜、過激派によるテロ攻撃が発生し、軍の検問所が自爆攻撃と銃撃を受け、兵士11人と少女1人が死亡した。軍当局と警察が明らかにした。攻撃はアフガン国境に近い同州内で発生、自爆犯が爆発物を積んだ車両で軍の検問所に突入した。
軍によると、攻撃は17日夜に始まり、兵士が停止を命じたにもかかわらず車両が検問所に突入、自爆したという。爆発により検問所周辺の民家も大きな被害を受け、女性や子どもを含む7人の民間人が負傷した。少女は爆風で倒壊した建物の下敷きになるなどして死亡したとみられている。
爆発の後、武装勢力のメンバーが検問所に侵入を試み、激しい銃撃戦になった。軍は同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)の戦闘員12人を無力化したと報告している。
地元警察も声明を出し、治安部隊が検問所周辺で対テロ作戦を強化し、残党を追跡しているとのこと。
現在のところ、責任を主張する組織は確認されていないが、TTPを疑う声が強い。TTPはこれまでにも治安部隊や一般市民を標的とするテロ攻撃を繰り返し、同国での暴力行為の主因となっている。TTPはアフガンのタリバン暫定政権と密接な関係を持つとされるが、タリバン側はこれを否定している。
パキスタン政府は近年、TTPによる暴力の増加に直面しており、軍や警察が対テロ作戦を強化してきた。TTPは2022年末に政府との停戦を破棄して以降、攻撃を激化させている。パキスタンはアフガン政府に対し、同国内にTTPの拠点が存在すると非難してきたが、アフガン側はこれを否定している。
今回の攻撃を受け、シャリフ(Shehbaz Sharif)首相やザルダリ(Asif Ali Zardari)大統領は声明で攻撃を強く非難し、亡くなった兵士と少女に哀悼の意を示した。また両首脳は遺族に哀悼の意を表すとともに、国家としてテロとの戦いを継続する決意を強調した。
カイバル・パクトゥンクワ州では2025年夏以降、治安部隊による対テロ作戦が実施され、多くの住民が一時避難を余儀なくされるなど、緊張状態が続いていた。住民はテロ攻撃の頻発により日常生活への影響を強く感じ、治安改善への期待と不安が入り交じる状況が続いている。
今回の事件はパキスタン国内における過激派の脅威と治安維持の困難さを改めて浮き彫りにし、国内外の安全保障に対する懸念が一段と高まる契機となっている。
