バングラデシュ首都で学生連合デモ、古い政治体制の打破誓う

バングラでは1年前の政変以来、混乱が続いている。
2025年8月3日/バングラデシュ、首都ダッカ、学生主導のデモ隊(AP通信)

バングラデシュの首都ダッカで3日、ユヌス暫定政権に近い学生連合が集会を開き、数千人が「新しいバングラデシュ」を建設すると誓った。

デモ隊は26年4月に予定されている総選挙で政権に就く政党が「古い政治体制」を推進した場合、2度目の革命を起こすと警告した。

ダッカ市内ではジア(Khaleda Zia)元首相率いる政党・バングラデシュ民族主義党(BNP)も集会を開いた。

BNP党指導部は民主主義を確立し、国民に寄り添った政治を目指すと強調した。

暫定政府のユヌス(Muhammad Yunus)首席顧問は26年4月に総選挙を実施すると表明。BNPは年内に総選挙を行うよう要求し、応じない場合は国が再び不安定になる可能性があると警告している。

学生主導の連合は市中心部の国立記念碑前で集会を開き、「新たなバングラデシュ」のための24項目を公表した。

代表は演説後にSNSを更新。「ちょうど1年前、私たちはこの広場で独裁政権からバングラデシュを解放すると誓いました。その呼びかけに応え、私たちは力を合わせてファシスト政権を打倒し、この国の支配を取り戻したのです」と書いた。

バングラでは1年前の政変以来、混乱が続いている。

ハシナ(Sheikh Hasina)前首相は昨年7月に反政府デモが激化したことを受け退任。翌月、インドに逃亡した。

このデモによる死者は750人超、負傷者は数千人と報告されている。

国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は今年2月の報告書で、3週間の抗議デモ中に最大1400人が殺害された可能性があると述べていた。

暫定政府は人道に対する罪を含め、ハシナ氏と党幹部らを200件以上の罪で告発。インドにハシナ氏の身柄を引き渡すよう求めている。

暫定政府は政治改革や治安の回復など、複数の課題に取り組んでいるが、成果を上げられずにいる。

人権団体はハシナ氏の政党・アワミ連盟の支持者が弾圧に直面していると警告している。

南西部ゴパルガンジ州では先月、ハシナ氏の支持者と機動隊が衝突し、数十人が死傷した。

暫定政府は5月、反テロ法に基づき、アワミ連盟の活動禁止令を閣議決定した。

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