▽スリランカは3年前、返済期限を迎える対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。
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インド洋の島国スリランカと日本政府が7日、25億ドル相当の債務を再編するための協定に署名した。両政府は2年前から協議を続けてきた。
この合意により、両国はスリランカの主要空港の拡張を含むインフラプロジェクトを再開する予定だ。これれらのプロジェクトは2022年4月にスリランカが対外債務不履行に陥って以来、中断していた、
スリランカは3年前、返済期限を迎える対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。当時の負債総額は830億ドル超。そのうち415億ドルが対外債務、421億ドルが国内債務であった。
この危機は全国規模の抗議デモに発展。大統領府や首相府が占領される事態となり、当時のラジャパクサ(Gotabaya Rajapaksa)大統領を辞任に追い込んだ。
ラジャパクサ政権は中国に融資を促し、高速道路、港湾、空港、石炭発電所などを建設。債務を積み上げた。
中国はこの危機で信用を失い、インドはこの危機に乗じてスリランカとの連携強化に成功した。
スリランカは燃料、医薬品、調理用ガスの支払いに苦しむことになった。しかし、その後の政権は国際通貨基金(IMF)の融資に助けられ、予想以上の速さで回復した。
シリワルデナ(Mahinda Siriwardena)財務相は記者会見で、「完全な経済回復への道のりはまだ遠い。スリランカが再び危機に陥らないよう、IMFプログラムのパラメーターの範囲内で改革路線を継続しなければならない」と語った。
政府は昨年6月、二国間債務を再編するための予備的な合意を結んだ。IMF融資を継続するためには、中国とは約47億5000万ドル、インドとは14億ドルの債務について、同様の再編協定を結ぶ必要がある。
インドと中国の首脳は昨年9月の大統領選を制したディサナヤケ(Anura Kumara Dissanayake)大統領と相次いで会談。さらなる投資と経済協力について合意した。
政府は昨年12月に国際債券保有者との間で125億ドルの再編合意を取り付けた。