スリランカ中央銀行、政策金利据え置き 25年7月

中銀は5月、予想外の利下げに踏み切ったが、今月はトランプ関税や世界経済の先行き不透明感を鑑み、据え置きを決めた。。
スリランカ、首都コロンボの中央銀行本店(ロイター通信)

スリランカ中央銀行は23日、市場の予想通り、主要政策金利を7.75%に据え置いた。

中銀理事会は声明で、「現在の金融政策の姿勢が今後の期間においてインフレを目標値の5%に向かわせつつ、成長を後押しすると判断している」と述べた。

中銀は5月、予想外の利下げに踏み切ったが、今月はトランプ関税や世界経済の先行き不透明感を鑑み、据え置きを決めた。

ロイター通信のほとんどのアナリストも据え置きと予想していた。

スリランカは3年前、返済期限を迎える対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。当時の負債総額は830億ドル超。そのうち415億ドルが対外債務、421億ドルが国内債務であった。

この危機は全国規模の抗議デモに発展。大統領府や首相府が占領される事態となり、当時のラジャパクサ(Gotabaya Rajapaksa)大統領を辞任に追い込んだ。

同国の経済は国際通貨基金(IMF)による29億ドルの融資プログラムなどに支えられ、過去最悪の危機から回復しつつある。

24年の経済成長率は5%を記録。中銀は今年度のGDP伸び率を4~5%と見込んでいる。

インド、中国、日本などが債務再編でスリランカと合意した。

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