◎スリランカは昨年、返済期限を迎える対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。
2022年4月4日/スリランカ、首都コロンボ(Getty Images)

スリランカ政府は29日、公的債権者委員会(OCC)と債務再編について大筋合意に達したと発表した。

国際通貨基金(IMF)はスリランカに対する29億ドルの融資をすべて放出するためには全債権者との合意が不可欠としている。

財務省によると、OCCとの合意は約59億ドルの対外債務を対象としている。

同国の負債総額は830億ドル超。そのうち415億ドルが対外債務、421億ドルが国内債務である。

財務省は声明で、「この合意により、スリランカのIMF支援プログラムに関するIMF理事会の審査は迅速に進み、次回融資約3億3400万ドルは速やかに放出されると確信している」と述べた。

IMFは9月の審査で「スリランカ経済は回復しているものの、税務管理を改善し、免税をなくし、脱税を取り締まる必要がある」と指摘していた

スリランカは昨年、返済期限を迎える対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。

持続不可能な債務、コロナウイルスの大流行による観光業の低迷、ロシアのウクライナ侵攻による燃料価格高騰などの影響により、人口の大部分を占める低中所得者層の多くが今も厳しい生活を余儀なくされている。

デフォルト後の激しい抗議デモにより、当時のラジャパクサ(Gotabaya Rajapaksa)大統領は辞任に追い込まれた。 IMFは今年3月に29億ドルの救済策に合意し、その後すぐに最初の融資を行った。

スリランカは現在、2回目の融資を受けるために、複数の債権者と協議を進めている。

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