◎2022年の両国の貿易額は約3億5200万ドル。タイの輸出額は2億9200万ドル、スリランカの輸出額は5800万ドルであった。
インド洋の島国スリランカが2年前に発生した最悪の経済危機から立ち直ろうと奮闘している。
スリランカのウィクラマシンハ(Ranil Wickremesinghe)大統領は3日、首都コロンボにタイのタビシン(Srettha Thavisin)首相を招き、自由貿易協定の調印式に臨んだ。
これは両国の貿易、投資、通関手続き、知的財産権をカバーするものである。
スリランカは2016年にタイと自由貿易協定に関する協議を開始した。
スリランカ政府の統計によると、2022年の両国の貿易額は約3億5200万ドル。タイの輸出額は2億9200万ドル、スリランカの輸出額は5800万ドルであった。
スリランカの輸出品は主に宝石、アパレル、紅茶、スパイスなど。タイの輸出品はスモークゴムシート、天然ゴム、プラスチック、セメントなどである。
ウィクラマシンハ政権はこの協定により両国の貿易が最大15億ドルまで拡大すると期待している。
スリランカは2022年に債務不履行に陥り、中国の債務トラップに引っかかったラジャパクサ政権が全国規模の抗議デモ後に解散。後任のウィクラマシンハ政権による財政健全化に向けた取り組みは順調に進んでいるようにみえる。
スリランカの負債総額は830億ドル超。そのうち415億ドルが対外債務、421億ドルが国内債務である。