◎スリランカは2年前、返済期限を迎える対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。
2022年5月6日/スリランカ、首都コロンボの大統領府近く、ラジャパクサ大統領の辞任を求めるデモ(Ishara Shara S. Kodikara/AFP通信)

スリランカの選挙管理委員会は26日、今年9月21日に大統領選を実施すると発表した。

それによると、来月15日から立候補を受け付ける予定。ウィクラマシンハ(Ranil Wickremesinghe)大統領を再選を目指すとみられる。

地元メディアによると、ウィクラマシンハ氏のライバルになりそうな候補は野党の国会議員2人。1人は最大野党の党首、もう1人は22年の破産宣言後に人気を集めた左派政党の党首だ。

スリランカは2年前、返済期限を迎える対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。負債総額は830億ドル超。そのうち415億ドルが対外債務、421億ドルが国内債務であった。

この危機は全国規模の抗議デモに発展。大統領府が占領される事態となり、当時のラジャパクサ(Gotabaya Rajapaksa)大統領を辞任に追い込んだ。

同国で選挙が行われるのは22年の破産宣言以来初。ウィクラマシンハ氏の信任を問うものになりそうだ。

破産後、深刻な為替危機が発生し、食料、医薬品、燃料、調理用ガスなどの必需品が不足。停電の常態化に発展した。

国際通貨基金(IMF)は今年3月、スリランカの経済が回復しつつあると発表。インフレ率は2年前の70%から一桁台に低下し、GDP成長率もプラスに転じた。

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