◎23日に就任したディサナヤケ新大統領は選挙キャンペーン中に解散を公言していた。
スリランカのディサナヤケ(Anura Kumara Dissanayake)新大統領が24日、議会(一院制、定数225)を解散し、2カ月以内に議会選を実施するよう呼びかけた。
政府の通達によると、議会選は11月14日に実施される。23日に就任したディサナヤケ氏は選挙キャンペーン中に解散を公言していた。
ディサナヤケ氏の野党・人民解放戦線(NPP)は議会で3議席しか保持していない。
複数の地元メディアが最近行った世論調査によると、NPPは議会選でも大勝する可能性が高い。
解散後、ディサナヤケ氏は女性議員のアマラスリヤ(Harini Amarasuriya)氏を首相に任命した。
アマラスリヤ氏はディサナヤケ氏と同じような経歴の持ち主で、マルクス主義寄りのNPP所属である。
スリランカは2年前、返済期限を迎える対外債務約70億ドルの返済を停止し、デフォルトに陥った。当時の負債総額は830億ドル超。そのうち415億ドルが対外債務、421億ドルが国内債務であった。
この危機は全国規模の抗議デモに発展。大統領府や首相府が占領される事態となり、当時のラジャパクサ(Gotabaya Rajapaksa)大統領を辞任に追い込んだ。
汚職にウンザリした有権者は現職に別れを告げ、「不公平の是正」「貧困層の負担軽減」などを公約に掲げたディサナヤケ氏を支持した。