◎警察は全国各地で麻薬を押収。使用者、売人、密売業者やそれとつながりのある組織を摘発し、4万人以上を逮捕した。
スリランカの警察当局が1カ月間にわたる麻薬取り締まりで数万人を逮捕した。現地メディアが19日に報じた。
それによると、警察は全国各地で麻薬を押収。使用者、売人、密売業者やそれとつながりのある組織を摘発し、4万人以上を逮捕したという。
警察は首都コロンボなどの都市部で主に夜間に取り締まりを行っている。
国家警察の報道官はAP通信の取材に対し、「関係機関との合同捜査により4万人以上を逮捕し、約5000人の起訴手続きが進められている」と語った。
スリランカは長年、アジアの麻薬密売拠点のひとつになってきた。警察によると、近年、麻薬関連の犯罪が急増し、取り締まりを強化するよう求める市民の声が高まっていたという。
警察の報道官は「この1カ月で国内の密売組織拠点やルートを65%解体し、今月末までに完全に排除することを望んでいる」と明らかにした。
一方、国連人権理事会は先週、スリランカ警察の取り締まりについて、「令状なしの家宅捜索、恣意的逮捕、拷問、公衆の面前で売人を全裸にしたなどという報告が上がっており、懸念している」と表明した。
スリランカの麻薬取締局によると、同国のヘロイン中毒者は約10万人、覚せい剤中毒者は約5万人と推定されている。