スリランカがイラン海軍の補給艦を保護、米国のイラン軍艦撃沈で緊張高まる中
スリランカにとって今回の事態は外交的に難しい問題となっている。
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スリランカ政府は6日、同国沖で米海軍がイラン軍のフリゲート艦を撃沈した事件を受け、近くを航行していたイラン海軍の補給艦を自国の管理下に置いた。インド洋での軍事的緊張が高まる中、スリランカは人道的対応と中立的立場の維持という難しい判断を迫られている。
事件は4日、スリランカ南部沖のインド洋で発生した。米海軍の潜水艦がイラン海軍のフリゲート艦「デナ(IRIS Dena)」を魚雷で攻撃・撃沈したもので、乗組員の多くが犠牲となった。スリランカ海軍は救助活動を行い、32人を救助、87人の遺体を収容した。
この攻撃は米国とイスラエルがイランに対して軍事作戦を拡大する中で起きたもので、米軍の潜水艦が他国の感染を魚雷で撃沈したのは第2次世界大戦以来初とされる。デナはインドで行われた多国間海軍演習に参加した後、イランへ帰還する途中だった。
撃沈の直後、イラン海軍の補給艦「ブシェール」がスリランカ沖でエンジントラブルを起こし、支援を求めた。スリランカ政府は国際海洋法に基づき、遭難船の救助要請を無視することはできないとして同艦の受け入れを決定。海軍が船を管理下に置き、乗組員208人を陸上に移送して健康診断や入国手続きを行った。
報道によると、208人のうち大半は首都コロンボ近郊の海軍施設に移され、船にはスリランカ海軍の支援要員とともに約15人が残り、航行記録や装備の確認などを行っている。船は東部の港へ移され、当面スリランカの管理下に置かれる見通しだ。
イラン政府は米国による攻撃を「海上での残虐行為」と非難し、米国に対して報復を示唆する発言も出ている。一方でイラン外相は、スリランカが船員の救助や受け入れに協力したことについて謝意を示した。
スリランカにとって今回の事態は外交的に難しい問題となっている。同国は米国ともイランとも関係を持つ立場にあり、どちらにも偏らない対応が求められるためだ。政府は遭難船の救助は国際法と人道的義務に基づく措置であり、政治的立場とは無関係だと説明している。
米国とイランの衝突は中東を中心に激化しているが、今回の事件はインド洋にまで戦火が拡大している可能性を示すものと受け止められている。中立国の沿岸で軍事衝突が発生したことは国際社会にも衝撃を与え、今後の地域安全保障や海上交通への影響が懸念されている。
