◎サラス・ウィーラセカラ公安大臣は2019年4月に国内で発生した同時多発テロに言及し、「ブルカは過激主義者のしるしであり、絶対に禁止します」と述べた。
3月13日、スリランカ政府は一部の女性イスラム教徒が着用するブルカを恒久的に禁止すると発表した。また、公安当局によると、国家安全保障を理由に国内の1,000以上のイスラム学校(マドラサ)を閉鎖する予定だという。
公安大臣のサラス・ウィーラセカラ氏は声明で、「一部のイスラム教徒の女性が着用するブルカを禁止する文書に署名しました」と述べた。
「ブルカは国家安全保障に直接的な影響を及ぼしています。スリランカにはイスラム教徒がたくさんいますが、ブルカを着用する女性と少女は一人もいません」
ウィーラセカラ公安大臣は2019年4月に国内で発生した同時多発テロに言及し、「ブルカは過激主義者のしるしであり、絶対に禁止します」と述べた。
イスラム国(IS)関連のグループに忠誠を誓った自爆テロ犯たちは2つのローマカトリック教会、1つのプロテスタント教会、3つのホテルをほぼ同時に攻撃し、250人以上を殺害した。攻撃後、IS関連グループは犯行声明を発表している。
治安当局は当時、事件に関与した過激派を追跡するという理由で、女性イスラム教徒が着用する顔の覆いを一時的に禁止した。
ウィーラセカラ公安大臣は、1,000以上のイスラム学校を閉鎖する理由について、「イスラム学校は学校の運営に必要な届け出と登録を行っておらず、国の教育政策にも従っていない」と述べた。
地元メディアによると、未登録の学校のほとんどはアラビア語とコーランだけを教えているという。
スリランカのイスラム評議会の副会長を務めるヒルミ・アーメド氏は英BBCニュースの取材に対し、「身元確認のためにブルカを禁止するのであれば異論はありません」と述べたが、信仰に関係なく、誰もが顔を覆う権利を持っていると主張した。
また、イスラム学校の閉鎖については、「大多数が必要な手続きを行い、政府に認可されている」と強調した。
「規則を順守していないイスラム学校は全体の約5%と認識しています。ルールを守らない学校にはしかるべき措置を講じるべきでしょう」
スリランカ政府は昨年、人口の大多数を占める仏教徒の慣行に従い、コロナウイルスで死亡した犠牲者の火葬を義務付け、少数派のイスラム教徒はこの決定を非難した。その後、スリランカ政府はアメリカと国際人権団体の非難を受け、今年の初めに火葬の義務化を廃止している。
国連人権理事会は先月の会合で、スリランカの権利侵害の高まりに懸念を示す決議案を検討した。理事会は約26年続いた内戦の犠牲者の説明と、ヒンドゥー教徒およびイスラム教徒に対するあらゆる人権侵害を停止するよう求めている。
1983年から2009年の内戦で犠牲になった民間人は10万人と推定されており、そのほとんどがヒンドゥー教徒の少数派であるタミル人だった。