◎シャリフ氏は2022年4月の不信任決議でカーン氏が失脚した後、首相に就任した。
パキスタン、首都イスラマバード、シャバズ・シャリフ首相(Press Information Department/AP通信)

パキスタン下院(定数336)は3日、シャバズ・シャリフ(Shehbaz Sharif)前首相を首相に選出した。パキスタン・イスラム教徒連盟シャリフ派と連立を組むパキスタン人民党(PPP)などが賛成票を投じた。

国会前では収監中のカーンImran Khan)元首相を支持する議員やその支持者たちが抗議デモを開催。先月の総選挙で票が盗まれたと主張し、シャリフ氏に辞任を要求した。

カーン氏は現在、複数の刑事事件で実刑判決を受け、東部パンジャブ州の刑務所に収監されている。

シャリフ氏は2022年4月の不信任決議でカーン氏が失脚した後、首相に就任した。

シャリフ氏の再任を支持した議員は201人。カーン氏の政党「パキスタン正義運動(PTI)」を支持する勢力が選出した議員は92人にとどまった。

PTIの支援を受ける無所属議員たちは先月の選挙で争われた下院265議席中93議席を獲得したものの、政権樹立は叶わなかった。シャリフ派は75議席、PPPは54議席を獲得している。

PTIは複数の違反行為で選挙への候補擁立を禁じられていた。

シャリフ氏は就任演説でPTIのデモに言及。「我々は公正な選挙で政権を失った時、素直に負けを認め、支持者に謝罪し、再起を誓った」と語った。「票が盗まれたと主張する人々はその証拠を裁判所に提出すればよいと思います..」

PTIは選挙管理委員会が票を操作したと主張しているが、その証拠を提示していない。

中露寄りのカーン氏は汚職、暴力やテロを扇動した罪など、170件もの訴訟を抱えている。

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