パキスタン北西部で路上爆弾が攻撃、警察官7人死亡、装甲車大破
攻撃はアフガニスタン国境に近い地区で発生し、パキスタン政府が対処を迫られている過激派による暴力の激化を改めて象徴する事件となった。
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パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州で12日、治安部隊の装甲車両を狙った 爆弾攻撃が発生し、警察官7人が死亡した。地元当局が明らかにした。攻撃はアフガニスタン国境に近い地区で発生し、パキスタン政府が対処を迫られている過激派による暴力の激化を改めて象徴する事件となった。
地元警察によると、装甲車が道路を走行中に路肩に仕掛けられたIED(即席爆発装置)とみられる爆弾が爆発し、 警察官5人が現場で、2人が病院で死亡したという。爆発により装甲車は大破し、付近には残骸が散乱した。事件当時の状況について、当局が調査を進めている。報道によると、早朝の巡回任務中の出来事であったとされる。
内務省は声明で、「勇敢な警察官たちは国家の平和な未来のためにその命を犠牲にした」と哀悼の意を表し、攻撃を非難した。また同省は、「政府は犯行に関与した勢力を追及し、治安の回復に全力を挙げる」と強調した。現時点で犯行声明を出した組織は確認されていないが、当局は同国最大のイスラム過激派TTP(パキスタンのタリバン運動)による犯行を視野に捜査している。
カイバル・パクトゥンクワ州では近年、過激派による攻撃が急増、その多くにTTPが関与してきた。TTPはイスラム主義組織として治安部隊や民間人を標的にしている。中央政府はこの組織を「主要なテロ脅威」と位置づけ、アフガンのタリバン暫定政権がTTP戦闘員に安全地帯を提供していると非難している。アフガン側はこの主張を否定しているものの、両国間の緊張は続いている。
昨年10月には国境付近でのドローン攻撃をめぐる対立から両国間で激しい交戦が起き、数十人が死亡する事態となった。その後カタールの仲介で停戦合意が成立したものの、和平交渉は停滞しており、今も脆弱な状態が続いている。こうした情勢の下での今回の爆破事件は地域における反政府勢力の活動が依然として活発であることを示している。
カイバル・パクトゥンクワ州では同日、別の地区でもIEDとみられる爆発があり、数人の警察官が負傷した。一連の攻撃は治安部隊に対する標的型攻撃の増加と過激派による影響力拡大を浮き彫りにしている。
中央政府は過激派との戦いを継続するとともに、治安部隊の安全確保と地域住民の保護を最優先としている。今回の事件は国内外で懸念を呼び、テロ対策強化や地域安定のための国際的な協力の必要性が改めて指摘されている。政府は「犠牲となった警察官の死を無駄にしない」として、総力を挙げて捜査・対策に当たる意向を示した。
