パキスタン南西部で大規模テロ、21人死亡、分離主義勢力が犯行声明
事件はバルチスタン州全域でほぼ同時に発生、12件の協調攻撃が確認された。
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パキスタン南西部バルロチスタン州で31日、分離主義勢力による大規模なテロ攻撃が発生し、少なくとも21人が死亡した。当局が明らかにした。それによると、女性と子供を含む一般市民11人と治安要員10人が殺害されたという。
事件はバルチスタン州全域でほぼ同時に発生、12件の協調攻撃が確認された。地元メディアによると、刑務所や警察署、準軍事施設、市民居住地が標的になり、鉄道路線が爆破され、列車が運行を停止する事態となった。また複数の銀行が攻撃を受けたと伝えられている。
攻撃後、反政府勢力「バルチスタン解放軍(BLA)」が犯行声明を出した。声明には戦闘に参加した女性戦闘員の映像も含まれ、女性の役割を強調する狙いがうかがえる。中央政府はBLAをテロ組織に指定している。
地元警察によると、攻撃で死亡した市民はバルチ族で、警察の迅速な対応により攻撃に参加したBLA戦闘員は全員死亡したという。内務省も声明で攻撃を確認し、治安部隊が現場で対応に当たっていると述べた。
治安当局は取り締まりを強化し、過去数日にわたって複数の武装勢力との銃撃戦が発生している。軍当局は前日の武装勢力の隠れ家に対する掃討作戦で41人のテロリストを殺害したと報告、過去48時間で少なくとも108人の武装勢力が死亡したと明らかにした。
バルチスタン州首相はX(旧ツイッター)への投稿で、「治安部隊が反乱勢力の追跡を続けている」と発信し、過去1年間で約700人の武装勢力を排除したと述べた。
バルチスタン州は天然資源が豊富でありながら貧困が深刻な州で、長年にわたり中央政府からの独立や権限拡大を求める武装勢力が活動してきた。これら分離派と治安当局との衝突は断続的に続いているが、今回のような広域・協調攻撃は珍しく、地域の治安情勢の深刻さを改めて示した。
政府は分離派の背後に外国勢力の関与があると主張しており、特に隣国インドの支援を疑っているが、インド政府はこれを否定している。また政府側は武装勢力がアフガニスタン側から攻撃を仕掛けていると非難しているが、アフガンのタリバン暫定政権も関与を否定している。
一般市民の間では今回の襲撃に対する不安が広がる一方、治安部隊による警戒が強化され、地域の緊張は一段と高まっている。事件を受け、パキスタン国内では病院が緊急体制を敷き、負傷者の治療に当たっている。
