◎パキスタンの人口は約2億4000万人。99%がイスラム教徒で、シーア派の割合は15%と推定されている。
パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州のイスラム教スンニ派とシーア派の抗争により、過去10日間で少なくとも130人が死亡、200人が負傷した。警察が1日、明らかにした。
抗争は同州クラム地区で11月21日に勃発。武装集団がシーア派の信徒を乗せたバスや車を攻撃し、52人が死亡した。逮捕者は出ていない。
この攻撃後、いくつかの地域で敵対するグループによる報復が相次いだ。
警察によると、過去24時間だけで14人が死亡、27人が負傷。政府当局は11月24日に7日間の停戦を仲介したが、維持できなかった。
パキスタンの人口は約2億4000万人。99%がイスラム教徒で、シーア派の割合は15%と推定されている。
両派は概ね平和的に共存しているが、シーア派が多数派の地域、特にカイバル・パクトゥンクワ州では数十年にわたり緊張状態が続いている。
カイバル・パクトゥンクワ州では今年7月に対立が暴力に発展。7~10月末までの間に数十人が死亡している。
地元警察の広報担当はAP通信の取材に対し、「複数の部族の酋長が停戦に向けた話し合いを続けている」と語った。
政府はこの地域に陸軍を配備している。