パキスタン・カラチの公共施設で屋根崩落、女性8人死亡、負傷者多数
政府の福祉給付制度の支払いを受けるため、数百人の女性が施設内に集まっていたところ、屋根の一部が突然崩れ落ちた。
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パキスタン南部シンド州で福祉給付金を受け取るために集まった人々が施設の倒壊に巻き込まれ、少なくとも女性8人が死亡、多数が負傷した。地元当局が16日、明らかにした。
事故は16日、最大都市カラチ市内の公共施設で発生した。地元当局によると、政府の福祉給付制度の支払いを受けるため、数百人の女性が施設内に集まっていたところ、屋根の一部が突然崩れ落ちた。大勢が瓦礫の下敷きになり、現場は一時騒然となった。
救助隊や警察が現場に駆けつけ、瓦礫の下から人々を救出したが、女性8人の死亡が確認され、数十人が負傷・病院に搬送された。負傷者の中には重傷者も含まれ、死者数はさらに増える可能性がある。負傷者は近隣の病院に搬送され、手当て・治療を受けている。
この施設では政府の貧困支援制度であるベナジール所得支援計画(BISP)の給付金が配布されていた。この制度は低所得世帯の女性を主な対象として現金給付を行うもので、数百万人が利用している。支給日には多くの人が会場に押し寄せ、混雑が常態化している。
当局によると、事故当時も施設内には給付金を受け取ろうとする女性たちが長い列を作り、建物の内部や周辺に密集していた。屋根が崩れた原因は現時点で明らかになっていないが、建物の老朽化や過密状態が影響した可能性があるとみられている。
警察は現場を封鎖し、建物の構造や管理体制について調査を開始した。関係者から事情を聴くとともに、施設が安全基準を満たしていたかどうかも調べる方針だ。
パキスタンでは都市部の人口増加に伴い、老朽化した建物や違法建築による事故が度々発生している。特にカラチでは建築基準を満たさない建物が多いと指摘されており、過去にも建物倒壊による死傷事故が起きている。
地元当局は今回の事故を受け、同様の福祉給付施設の安全点検を進めるとともに、被害者および家族への支援を検討している。福祉制度は貧困層の生活を支える重要な仕組みだが、今回の事故は給付を受けるために集まった人々の安全確保が十分でなかった可能性を浮き彫りにした。
捜査当局は崩落の直接原因や管理責任の有無を詳しく調べるとし、今後の調査結果によっては施設の管理者や関係機関の責任が問われる可能性もある。今回の事故は急速に人口が増える都市における建築安全と公共サービス運営の課題を改めて突きつける形となった。
