◎コックスバザールには100万人近くのロヒンギャが避難しており、世界最大の難民キャンプを形成している。
バングラデシュ当局は5日、南部コックスバザールにあるロヒンギャ難民キャンプで大規模な火災が発生し、数千人分のテントが焼失したと発表した。
消防当局によると、死傷者は確認されていないという。
国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)はツイッターに声明を投稿。ロヒンギャのボランティアが救助活動に当たり、同機関とそのパートナーが支援を提供していると述べた。
それ以上の詳細は明らかになっておらず、火元と出火日時も不明だ。
コックスバザールには100万人近くのロヒンギャが避難しており、世界最大の難民キャンプを形成している。
ミャンマー軍による2017年の弾圧で殺害されたロヒンギャは1万3000人と推定され、少なくとも200の村が焼き払われ、100万人以上が国外に逃亡した。
ミャンマーの状況は2021年の軍事政権発足以来、悪化の一途をたどっており、ロヒンギャが帰国できる見通しはまったく立っていない。
米政府は昨年、ミャンマー軍がロヒンギャに対する組織的な残虐行為を行ったとして、一連の弾圧をジェノサイド(大量虐殺)に認定した。
ロヒンギャはイスラム教の少数民族であり、仏教徒が多いミャンマーで広範な差別に直面し、そのほとんどが市民権やその他の多くの権利を剥奪されている。