◎同国では8月にハシナ前首相がインドに逃亡して以来、政府寄りのメディアやジャーナリストに対する嫌がらせが多数報告され、懸念が高まっている。
2024年8月2日/バングラデシュ、首都ダッカ、政府与党に抗議するデモ(AP通信)

バングラデシュの暫定政権がジャーナリスト167人の報道認定を取り消したことについて、地元の人権団体は13日、報道の自由を脅かすものだと非難声明を出した。

ユヌス(Muhammad Yunus)首相率いる暫定政権は167人の認定を3段階に分けて取り消した。

同国では8月にハシナ(Sheikh Hasina)前首相がインドに逃亡して以来、政府寄りのメディアやジャーナリストに対する嫌がらせが多数報告され、懸念が高まっている。

地元メディアの編集長などが参加する団体は共同声明で、「この認定取り消しは報道の自由を脅かし、検閲につながる可能性がある」と非難した。

当局は2022年の通達に基づいて167人の認定を取り消したとしているが、理由は明らかにしていない。

この認定書は行政庁舎などへの立ち入り時に提示する必要がある。

国営テレビは関係者の話しとして、取り消しの理由について、「ハシナ政権を打倒した民主革命の精神に反する者が対象」と伝えている。

ハシナ氏は今年7月に激化した反政府デモを受け退任。8月5日にヘリコプターで国外に逃亡した。

その後、ノーベル平和賞受賞者のユヌス(Muhammad Yunus)が暫定首相に就任。1971年のパキスタンとの独立戦争中の「人道に対する罪」を扱った特別法廷を再結成した。

ユヌス暫定政権は人道に対する罪を含め、ハシナ氏を100件以上の罪で告発。インドに身柄を引き渡すよう求めている。

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