タイ・バンコクで反政府デモ、ペートンタン首相に辞任求める

一部のデモ参加者は軍による統治の再開を求め、カンボジアを「テロ国家」と呼んだ。
2025年8月2日/タイ、首都バンコク、ペートンタン首相(停職中)に辞任を求めるデモ(AP通信)

タイの首都バンコクで2日、ペートンタン(Paetongtarn Shinawatra、停職中)首相の辞任を求めるデモが行われた。

市中心部の広場に集まった人々は国軍を称賛し、ペートンタン氏に引退を勧告した。

一部のデモ参加者は軍による統治の再開を求め、カンボジアを「テロ国家」と呼んだ。

地元メディアによると、広場には猛暑にも関わらず数千人の市民が集まり、ペートンタン氏とその父親であるタクシン(Thaksin Shinawatra)元首相を罵倒する演説を聞いたという。

警察は午後半ば時点の参加者を約2000人と見積もっている。

一部の参加者はペートンタン氏とカンボジアの影の支配者であるフン・セン(Hun Sen)前首相との親密な関係が紛争のエスカレートを招いたと主張した。

憲法裁判所は先月初め、ペートンタン氏に対する失職請求を受理。判決までの間、ペートンタン氏に職務停止を命じた。

ペートンタン氏は38歳。軍事クーデターで失脚したタクシン氏の娘であり、同国初の女性首相であるインラック・シナワット(Yingluck Shinawatra)元首相は同氏の叔母にあたる。

野党はペートンタン氏がフン・セン氏に国内情勢について相談し、軍幹部を軽視したことを非難している。

一連の騒動後、タイとカンボジアの軍は7月23日、国境沿いの複数の地域で衝突した。

両国はその後、マレーシアなどの仲介で無条件の停戦で合意。29日に発効した。

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