◎両首脳は南シナ海の領有権問題や朝鮮半島の緊張など、地域問題についても協議した。
フィリピンを公式訪問中の韓国の尹錫悦(Yoon Suk Yeol)大統領は首都マニラでマルコス・ジュニア(Ferdinand Marcos Jr.)大統領と会談。両国の関係を戦略的パートナーシップに引き上げた。
両首脳は沿岸警備隊間の連携を強化することで合意。ユン氏はフィリピン軍の近代化を支援することも約束した。
フィリピン大統領府によると、両首脳は南シナ海の領有権問題や朝鮮半島の緊張など、地域問題についても協議したという。
マルコス・ジュニア氏は会談の冒頭、「地政学的環境は複雑さを増すばかりであり、我々は両国民の繁栄を達成し、国際法に基づく秩序を促進するために協力しなければならない」と強調した。
フィリピンと中国は南シナ海の領有権をめぐり、衝突を繰り返している。中国当局は放水砲を使用したり、フィリピン船舶の進路を妨害するなど、フィリピン側で多数の負傷者が出ている。
ユン氏は南シナ海の平和と安定の重要性を強調。「両国を含む国際社会は北朝鮮の核開発や無謀な挑発行為、ロシアとの非合法な軍事協力を決して容認しないことを再確認した」と述べた。
北の金正恩(Kim Jong Un)党総書記は先週、特殊作戦部隊の基地を訪問した際、「韓国が北の主権を侵害する武力行使に出た場合、核兵器を含む、保有するすべての兵器を使って韓国を破壊する」と警告した。