◎オートバイに乗った警察官2人は週末、首都マニラの幹線道路で中国人3人とマレーシア人1人を乗せた高級車を停車させ、手錠をかけ、バンに引きずり込んだ。
2024年6月5日/フィリピン、首都マニラの警察署、誘拐未遂で逮捕された4人組を紹介する署長(Getty-Images)

フィリピン政府は5日、4人の外国人観光客を身代金目的で誘拐したとして、現職の警察官4人が逮捕されたと明らかにした。

それによると、オートバイに乗った警察官2人は週末、首都マニラの幹線道路で中国人3人とマレーシア人1人を乗せた高級車を停車させ、手錠をかけ、バンに引きずり込んだ。

4人のうち中国人2人がなんとか脱出し、当局に通報したという。

内務省の報道官は声明で、「残りの捕虜は誘拐犯に殴られたものの、250万フィリピンペソ(約660万円)の身代金を支払い、一晩で解放された」と明らかにした。

警察は解放された2人の情報と防犯カメラの映像などを解析。警察官4人の逮捕につながった。

警察が公開した防犯カメラの映像には制服を着たと1人ともう1人が車を止め、他の車が横を通過する中、抵抗する2人をバンに押し込む様子が映っていた。

マニラ警察の署長は記者会見で逮捕された4人を紹介し、「現職の警察官が身代金目的で市民を誘拐したことにショックを受けている」と語った。

それによると、捜査当局はこの誘拐に関与したとされる別の10人を追跡しているという。

逮捕された4人は強盗傷害、誘拐、車両強盗の罪に問われている。警察は4人の認否を明らかにしていない。

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