◎沿岸警備隊は残り9人の捜索を続けるとしている。
フィリピンの沿岸警備隊は26日、乗客乗員82人を乗せたフェリーで火災が発生し、これまでに73人を救助したと発表した。
フェリーはマニラ南方のバタンガス州の港近くで火災を起こした。
報道によると、救助された乗客の1人は意識不明の状態で医療機関に搬送されたという。
州警察の報道官は声明で、「フェリーは州内の島と島を結ぶ定期便のひとつ」と説明した。
沿岸警備隊は港の沖合で炎と黒煙を上げるフェリーの映像を公開した。目撃者によると、火災はフェリー乗り場から目視で確認できたという。
火元は明らかにされていない。沿岸警備隊は残り9人の捜索を続けるとしている。9人の身元は明らかにされていない。
警備隊に救助された男性は民放テレビ局ABS-CBNの取材に対し、「フェリーは港に近づく途中、何度かエンジンを切ったりかけたりしていた」と説明した。「エンジンが何度か止まった後、2階デッキから突然煙と炎が上がりました...」
この男性によると、船長は火災発生からまもなく「船を捨てる」と船内放送で乗客に伝えたという。男性は3階デッキから子供2人と一緒に海に飛び込み、乗員が用意したタグボートに救助された。
別の女性は「足の裏が熱くなり、火傷しそうになった」と説明した。「飛び込まないと焼け死ぬと思いました...」
海に飛び込んだ乗客はタグボートで救助され、その後沿岸警備隊の巡視艇で港に移動した。
沿岸警備隊によると、フェリーの定員は400人。救助された73人の中に乗員が何人含まれるかはまだ明らかにされていない。
フィリピンでフェリー火災は珍しくなく、6月末にレイテ島近くで発生した火災では乗客乗員165人のうち1人が死亡、1人が行方不明となった。残り163人は救助されている。
1987年12月にフェリーと燃料タンカーが衝突した事故では4300人以上が死亡している。