◎16人の乗組員が救助され、1人の死亡が確認された。
フィリピン・マニラ沖で140万リットルの工業用燃料油を積載したタンカーが沈没した事故について、沿岸警備隊は27日、タンカーから少量の油が漏れ始めたと明らかにした。
当局は大規模な環境破壊を防ぐため、沈没したタンカーから毒性の高い燃料油を吸い上げる作業の準備を進めている。
沈没したのは全長65メートルのタンカー「テラ・ノヴァ」。約140万リットルの工業用燃料油を積んでいたが、25日未明、マニラの西方に位置する湾内で大波にもまれ、エンジントラブルが発生。その後、転覆・沈没した。
当局によると、16人の乗組員が救助され、1人の死亡が確認されたという。
タンカーは水深34メートル地点で確認され、タンクは無傷であった。
しかし、沿岸警備隊によると、周辺の12~14キロの範囲で油膜が確認されたという。
沿岸警備隊は声明で、「タンクは無傷だったものの、それにつながる1つのバルブから少量の油が漏れているのが確認された」と明らかにした。
それによると、海上で確認された油膜の粘性は高くなく、色も黒くないという。
中央政府は25日、現場に担当官を派遣し、自治体と連携して対応に当たると声明を出した。