◎同国では先週、首都マニアの南東に位置するラグナ湖で旅客船が強風にあおられ転覆し、少なくとも27人が死亡したばかりである。
フィリピンの沿岸警備隊が3日、ルソン島・ケソン州沖でフェリーの乗客67人全員を救助した。
それによると、フェリーは3日の昼過ぎに浮遊物に接触。航行不能となり、沿岸警備隊に救助を要請したという。
乗客60人と乗員7人は全員救助され、ケソン州の港に退避した。報道によると、負傷者はおらず、体調不良を訴える人もいなかったという。
同国では先週、首都マニアの南東に位置するラグナ湖(リサール州)で旅客船が強風にあおられ転覆し、少なくとも27人が死亡、40人以上が救助された。
船は港から50mほどの地点で猛烈な風に見舞われ、パニックになった乗客が船の片側に移動し、ひっくり返ったとされる。
地元メディアによると、この旅客船の船長、乗員2人、所有者、そして旅客船の運航を許可した沿岸警備隊の関係者が刑事告発されたという。
州検察は声明で、「この船長は旅客船が定員オーバーであることを認識していたが、乗客に下船を求めなかった」と述べている。
フィリピンでは海難事故が多発している。その主な原因は暴風雨、整備不良、安全規制無視である。
1987年12月に発生したフェリーとタンカーの衝突事故では4300人以上が死亡したと推定されている。この事故は今でも世界最悪の海難事故として記録されている。