◎サラ氏は先週、自身が暗殺された場合、マルコス・ジュニア氏とその妻、下院議長を殺害するために暗殺者と契約を結んだと明らかにした。
フィリピンのマルコス・ジュニア(Ferdinand Marcos Jr.)大統領は29日、法廷闘争の嵐に直面しているサラ・ドゥテルテ(Sara Duterte)副大統領に対する弾劾訴追は議会にとって時間の無駄であるという見解を示した。
マルコス・ジュニア氏を支持する下院議員たちはサラ氏の不信任決議案を準備している。
サラ氏は先週、自身が暗殺された場合、マルコス・ジュニア氏とその妻、下院議長を殺害するために暗殺者と契約を結んだと明らかにした。
国民は映画のような展開に驚愕。捜査当局はこの事態を受け、サラ氏に召喚状を送り、マルコス・ジュニア氏との争いの詳細を明らかにするよう命じた。
今回の暗殺論争の背景にはサラ氏の父であるドゥテルテ(Rodrigo Roa Duterte)前大統領とマルコス・ジュニア氏の確執がある。政府は国際刑事裁判所(ICC)の要請に応じ、ドゥテルテ氏の引き渡しを検討している。
フィリピンはドゥテルテ氏が大統領だった2019年にICCから脱退した。
マルコス家とドゥテルテ家はフィリピンで最も強力な一族であり、激しい権力争いを繰り広げてきた。
しかし、マルコス・ジュニア氏は29日、この対立を「茶碗の中の嵐」と評した。「これは重要なことではない。フィリピン国民の人生に何の影響も与えません。議会は井の中の蛙の争いに時間を割くべきではありません...」
サラ氏はマルコス・ジュニア氏との和解を否定している。2人は2022年月の大統領選でタッグを組み、地滑り的勝利を収めた。
しかし、2人とその陣営は南シナ海の係争地における中国へのアプローチなどをめぐって対立。サラ氏は6月に教育相を辞任した。
サラ氏は父親と同様、マルコス・ジュニア氏と妻、その盟友である下院議長を声高に批判するようになった。
サラ氏は自身が暗殺される可能性があるという疑惑の詳細を明らかにしていない。