◎容疑者は逃走を試みたが、大学の入り口付近で拘束された。
フィリピンの警察当局は24日、マニラ首都圏のケソン市にあるアテネオ・デ・マニラ大学内で男が銃を乱射し、元町長ら3人が射殺されたと発表した。
当局によると、男は逃走を試みたが、大学の入り口付近で拘束されたという。男はサイレンサー付きの銃を2丁所持していた。
法学部で行われていた卒業式は中止された。
AFP通信は警察筋の話を引用し、「容疑者は医学博士で、南部バシラン州ラミタンの元町長と長い間確執があった」と報じている。
この元町長は女性で、その関係者と大学の守衛1人が銃撃を受け死亡した。卒業式に出席するはずだった元町長の娘も負傷し、病院に搬送されたと伝えられている。
SNSに投稿された動画には法学部の学生と思われる男女や関係者がロビーで悲鳴を上げ、逃げ惑う様子が映っていた。
卒業式で講演する予定だった最高裁判所長官のゲスムンド(Alexander Gesmundo)氏は大学に向かう途中、引き返すよう勧告を受けたという。
マルコス・ジュニア(Ferdinand Marcos Junior)大統領は犠牲者と遺族に哀悼の意を表し、事件に関与した者を裁判にかけると約束した。同氏は25日にケソン市議会で予定されている連邦議会との合同会議で演説する予定。
アテネオ・デ・マニラ大学は1859年に設立した私立大学で学生総数は約1万5000人。首都マニラ中心部の東約10kmに位置する。