◎オンライン詐欺の種類は▽ロマンス詐欺▽投資勧誘▽ギャンブルへの勧誘など。
2024年9月1日/フィリピン、中部ラプラプ、サイバー犯罪組織の拠点を捜索する警察官(AP通信)

フィリピンの捜査当局は8月31日、中部ラプラプのリゾート施設を家宅捜索し、違法オンライン・ゲームやサイバー犯罪などに関与した疑いで160人以上の身柄を拘束したと明らかにした。

それによると、陸軍・警察・政府の調査官など、100人以上が家宅捜索に参加。プール、カラオケ、バー、レストランを備えた10棟以上の建物で構成されるホテルリゾートに踏み込み、中国人83人、インドネシア人70人、ミャンマー人6人、台湾人2人、マレーシア人1人を拘束したという。

マルコス・ジュニア(Ferdinand Marcos Jr.)大統領は一部の中国系オンラインギャンブル業者が金融詐欺、人身売買、誘拐、拷問、殺人などの犯罪に手を染めているとして、取り締まりを強化している。

マルコス・ジュニア氏は先月、中国系企業が運営するインターネットギャンブルをすべて禁止するよう命じた。

マルコス・ジュニア氏は国会演説で、「これらの違法業者はフィリピンの法律を無視し、組織的に犯罪に手を染めている」と非難。「金融詐欺、人身売買、拷問、誘拐、殺人など他の犯罪も犯している」と述べていた。

捜査当局によると、この摘発は首都マニラの在インドネシア大使館からの通報を受け、実施されたという。

同大使館は外務省に対し、「オンライン・ゲームの拠点で8人のインドネシア人が強制労働を強いられているという情報がある」と報告していた。

捜査当局は「少なくとも162人の外国人が施設内の3つの施設で働いていた」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

それによると、組織の運営者はSNSなどを通じて投資、ゲーム、出会い系などで詐欺行為を働いていたという。

拘束された162人は入国管理局に引き渡され、本国に強制送還される可能性がある。

地元メディアによると、ホテルの所有者も逮捕され、不法滞在の外国人を匿った罪などで刑事告訴される可能性があるという。

スポンサーリンク